2026.07.16 更新

網走・サロマ湖・オホーツク キャンピングカー完全ガイド【2026年版】|流氷・原生花園・能取湖サンゴ草

ID: 961 タイトル: 網走・サロマ湖・オホーツク キャンピングカー完全ガイド【2026年版】|流氷・原生花園・能取湖サンゴ草 ステータス: publish 文字数: 12273 — content (raw) —

網走・サロマ湖・能取湖を含むオホーツク沿岸は、冬の流氷、夏の原生花園、秋のサンゴ草と、季節ごとに旅の目的が入れ替わるエリアです。札幌から約350km離れているため日帰りは現実的でなく、寝床ごと移動できるキャンピングカーとの相性がよい旅先です。この記事では、費用目安、アクセス、季節別の見どころ、主要スポット、泊まれる場所、旭川発着4泊5日のモデルルート、費用シミュレーション、FAQまで、計画に必要な情報を一通りまとめます。

網走・サロマ湖エリアをキャンピングカーで旅する費用目安

費用の柱はレンタル料金、燃料代、宿泊費(RVパーク・キャンプ場)、観光費の4つです。レンタルは車種と季節で幅があり、バンコンで1日15,000〜25,000円、キャブコンで1日20,000〜35,000円が目安。流氷期の2月と夏休みの7〜8月は上限寄り、6月や9月の平日は下限寄りになります。燃料は軽油車が多く、燃費7〜9km/L・軽油160円/Lで計算すると100kmあたり約1,800〜2,300円。宿泊はRVパークが1泊2,000〜3,000円、電源なしのキャンプ場なら500〜1,500円、道の駅の休憩利用は無料です。ホテル泊の家族旅行と比べると、宿泊費が浮くぶん走行距離が延びても総額は抑えやすい構造です。具体的な合計額は記事後半の費用シミュレーションで4泊5日の例を示します。

費目目安備考
レンタル料金15,000〜35,000円/日車種・季節で変動
燃料代約2,000円/100km軽油・燃費8km/L想定
宿泊費0〜3,000円/泊RVパーク・キャンプ場・道の駅
観光費1人1,500〜4,000円/日砕氷船・博物館など

網走・サロマ湖へのアクセスと移動ルート

札幌から網走までは約350km。旭川経由で旭川紋別自動車道(無料区間)を使い、遠軽から国道333号・239号でオホーツク海側へ抜けるルートが定番です。休憩込みで4時間半〜5時間かかります。新千歳空港発でも所要はほぼ同じで、道央道で旭川方面へ向かうか、十勝経由で北見に入るかの二択です。飛行機を使うなら女満別空港が最寄りで、網走市街まで約20km・車で30分。旭川空港からなら網走まで約240km・3時間半です。周遊の拠点は網走市街に置くと動きやすく、能取湖の卯原内地区まで約15km、サロマ湖東岸の栄浦まで約35km、ワッカ原生花園のネイチャーセンターまで約40kmの距離感です。市街地間の移動は国道238号(オホーツクライン)1本でつながっており、信号が少なく海沿いの平坦路が続くため、車体の大きいキャブコンでも運転の負担は小さいエリアです。

冬にアクセスする場合の注意点は3つあります。第一に、旭川〜遠軽間の浮島峠付近は吹雪で視界が落ちやすく、通行止め情報を北の道ナビで出発前に確認すること。第二に、日没が16時前後と早いため、1日の走行を250km以内に抑えて明るいうちに泊地へ入ること。第三に、燃料は半分を切ったら給油する習慣をつけること。遠軽〜湧別〜網走の区間はガソリンスタンドの間隔が長く、日曜休業の店も多いためです。夏場はこの3点の制約がほぼなくなり、日の長さ(4時のは明るくなり19時まで走れる)を活かして1日300km台の行程も無理なく組めます。

季節別の見どころカレンダー

オホーツク沿岸は季節ごとに主役が完全に入れ替わります。冬(1月下旬〜3月上旬)は流氷。網走港から砕氷船おーろらが、紋別港からガリンコ号が運航し、接岸すれば海岸からも氷原が見えます。春(5〜6月)は芝桜と原生花園の走り。大空町東藻琴の芝桜公園は5月中旬が見頃で、網走から約20kmと近距離です。夏(6月下旬〜8月)はサロマ湖とワッカ原生花園のトップシーズン。ハマナスやエゾスカシユリが咲き、湖ではホタテやカキの養殖風景が見られます。秋(9月中旬〜10月上旬)は能取湖のサンゴ草(アッケシソウ)が湖岸を赤く染め、例年9月下旬がピークです。降雪前の10月中は道路事情も安定しており、混雑を避けたい人には9月後半〜10月上旬が使いやすい時期です。

月別にもう少し細かく見ると、2月は流氷の接岸率が最も高く欠航リスクが小さい月、3月上旬は流氷が離岸し始めるかわりに日照が伸びて撮影向きです。6月は原生花園の走りでエゾカンゾウが咲き始め、7月上旬が花の種類のピーク。8月後半は花が減るものの、サロマ湖の湖水と海の青が最も濃く見える時期です。9月はサンゴ草に加えてサケの遡上が始まり、10月は白鳥の飛来(濤沸湖)が加わります。11月〜1月中旬は流氷前の端境期にあたるため、このエリアを目的地にするなら避けたほうがよい時期です。

服装の目安も季節で大きく変わります。流氷期は日中でも-5℃前後、海上や岬では風で体感が-15℃程度まで下がるため、ダウン・帽子・防水手袋・滑りにくい靴が必須です。6〜8月でも朝晩は10〜15℃まで下がる日があり、フリースを1枚積んでおくと安心。9月のサンゴ草期は日中15〜20℃で歩きやすい一方、朝は一桁まで冷えるので、車内の寝具は夏用から3シーズン用に切り替えておくのが無難です。

季節見頃主な見どころ
1月下旬〜3月上旬流氷(砕氷船おーろら・ガリンコ号)
5月中旬〜6月東藻琴芝桜公園・原生花園の走り
6月下旬〜8月サロマ湖・ワッカ原生花園の花
9月中旬〜10月上旬能取湖サンゴ草群落

網走・サロマ湖エリアの主要観光スポット

博物館網走監獄

明治時代の網走刑務所の建物を移築・保存した野外博物館です。国の重要文化財に指定された放射状の舎房や独居房を実際に歩いて見学でき、所要は2時間前後。入館料は大人1,500円。監獄食堂では受刑者の食事を再現した「監獄食」(900円前後)が食べられます。駐車場が広く大型車でも停めやすいうえ、天候に左右されにくい屋内展示が多いため、雨天日の予定として組み込みやすいスポットです。網走市街から約4km、天都山の中腹にあり、隣接するオホーツク流氷館とセットで回れます。

流氷砕氷船ガリンコ号(紋別)・おーろら(網走)

流氷クルーズは網走と紋別の2港から出ます。網走の「おーろら」は450人乗りの大型船で船体が安定しており、乗船料は大人4,500円・所要約1時間。紋別の「ガリンコ号III IMERU」はドリルで氷を砕きながら進む構造が特徴で、大人4,000〜6,000円(時期による)・所要約1時間。運航は例年1月中旬〜3月上旬で、流氷の接岸状況により欠航や「流氷なし運航」になる日があります。予約サイトで前日までに流氷情報を確認してから乗る日を決めるのが確実です。網走〜紋別は約120kmあるため、両方乗るなら1泊挟む行程にします。

ワッカ原生花園

サロマ湖とオホーツク海を隔てる砂州に広がる、延長約20kmの海岸草原です。300種類以上の草花が自生し、6月中旬〜7月のハマナス・エゾスカシユリ・エゾキスゲの時期が最も華やかです。園内は一般車進入禁止で、ネイチャーセンター(北見市常呂町栄浦)からレンタサイクル(2時間730円前後)か観光馬車で入ります。往復8kmの「ワッカの水」(砂州に湧く淡水)までのコースが定番で、自転車で1時間半程度。ネイチャーセンターの駐車場は無料でキャンピングカーも駐車できます。開園は4月下旬〜10月上旬です。

能取湖サンゴ草群落(卯原内)

能取湖南岸の卯原内地区には、日本最大級とされる約4haのサンゴ草(アッケシソウ)群落があります。塩湿地に生える一年草で、9月中旬から色づき、例年9月下旬に真紅のピークを迎えます。木道が整備されており、駐車場から徒歩すぐで群落の中を歩けます。入場無料・駐車場無料で、見学自体は30分〜1時間あれば足ります。ピーク期の週末は「さんご草まつり」が開かれ駐車場が混みますが、朝8時前なら余裕をもって停められます。網走市街から車で約20分と近く、朝の光で赤が濃く見える午前中の訪問がおすすめです。

能取岬・小清水原生花園・濤沸湖

メインの4スポットに加えて、移動の途中で寄れる場所も押さえておくと行程が豊かになります。能取岬は網走市街から約10km、オホーツク海に突き出た断崖の岬で、白黒ツートンの灯台と放牧地が広がります。冬は流氷を高い位置から見渡せる展望地として、砕氷船が欠航した日の代替プランになります。小清水原生花園は網走〜斜里間の国道244号沿いにあり、JR原生花園駅に隣接した駐車場から徒歩0分で花畑に入れます。濤沸湖はラムサール条約登録湿地で、10月以降オオハクチョウが飛来し、白鳥公園の観察施設(無料)から間近に見られます。いずれも駐車無料・滞在30分から楽しめるので、網走⇔知床方面の移動日に組み込むのが効率的です。

キャンピングカーが泊まれる場所(RVパーク・キャンプ場まとめ)

網走・サロマ湖周辺は車中泊のインフラが整っています。通年で使えるのは「RVパーク網走レークサイド」(網走市呼人・1泊2,500円前後・電源あり)で、網走湖畔にあり市街地まで車で10分。夏季なら網走湖畔の「呼人浦キャンプ場」が無料で開放され、湖に沈む夕日が見えるロケーションです(トイレ・炊事場あり、予約不要)。サロマ湖側では「サロマ湖畔キャンプ場」(佐呂間町・1泊1人500円前後)と「三里浜キャンプ場」(湧別町・砂州の先端側)が湖岸に並びます。買い出しは網走市街と佐呂間町市街のスーパーで済ませ、給水とゴミ処理はキャンプ場かRVパークで行うのが基本です。道の駅は「流氷街道網走」「サロマ湖」「愛ランド湧別」が国道238号沿いにあり、移動途中の休憩仮眠に使えます(宿泊場ではないため椅子やテーブルの展開は不可)。

入浴は網走市街の「網走観光ホテル」など日帰り入浴可の温泉ホテルか、女満別空港近くの「ひまわり温泉」(大空町)が使いやすい選択肢です。いずれも600〜1,000円で、キャンプ場から車で15〜30分圏に収まります。冬にRVパーク網走レークサイドを使う場合は電源が命綱になるため、予約時に電源サイトを指定し、延長コードと電気毛布を持ち込むと燃料式ヒーターへの依存を減らせます。ゴミは有料回収のある施設が多いので、分別袋を2〜3枚用意しておくと処理がスムーズです。

施設場所料金目安営業
RVパーク網走レークサイド網走市呼人2,500円前後・電源あり通年
呼人浦キャンプ場網走湖畔無料夏季
サロマ湖畔キャンプ場佐呂間町1人500円前後夏季
三里浜キャンプ場湧別町1区画1,000円前後7〜8月

道東オホーツク周遊モデルルート(4泊5日・旭川発着)

旭川でキャンピングカーを借りてオホーツクを一周する4泊5日の行程例です。総走行距離は約750kmで、1日平均150km。運転3時間・観光3時間のバランスに収まる配分にしています。

  • 1日目(旭川→紋別 約180km):午前に出発し旭川紋別自動車道で紋別へ。オホーツクとっかりセンターでアザラシを見学し、紋別泊。冬ならガリンコ号の予約日をここに置く。
  • 2日目(紋別→サロマ湖 約80km):国道238号を南下。道の駅愛ランド湧別で休憩し、午後はワッカ原生花園をレンタサイクルで散策。サロマ湖畔キャンプ場泊。
  • 3日目(サロマ湖→網走 約55km):朝に能取湖卯原内のサンゴ草群落(秋)または能取岬へ。午後は博物館網走監獄とオホーツク流氷館。RVパーク網走レークサイド泊。
  • 4日目(網走→北見→層雲峡 約180km):小清水原生花園か濤沸湖を朝に回り、北見で焼肉ランチ。石北峠を越えて層雲峡へ。層雲峡温泉で入浴し周辺泊。
  • 5日目(層雲峡→旭川 約70km):午前に大函・銀河流星の滝を見て、昼過ぎに旭川で返却。

冬は石北峠が圧雪路になるため、5日目は時間に余裕をもたせ、返却時刻を夕方に設定しておくと安全です。

日程が3日しか取れない場合は、旭川発着2泊3日に短縮できます。1日目に旭川→網走(約230km)を一気に走って網走泊、2日目に監獄・能取湖・ワッカを回ってサロマ湖泊、3日目に湧別〜紋別経由で旭川へ戻る(約260km)構成です。走行は増えますが、主要スポットは押さえられます。逆に日程に余裕があるなら、4泊5日の3日目と4日目の間に知床(ウトロまで網走から約80km)を1泊挟む5泊6日への拡張が定番です。

費用シミュレーション(4泊5日の概算)

上記の旭川発着4泊5日を、大人2人・子ども2人のキャブコン利用で計算した例です。レンタルは夏の通常期1日28,000円、走行750km・燃費8km/L・軽油160円/Lで燃料約15,000円としています。

費目計算金額
レンタル料金28,000円×5日140,000円
燃料代750km・軽油約15,000円
宿泊費RVパーク2泊+キャンプ場2泊約7,000円
観光費監獄・流氷館・サイクル等 4人分約20,000円
食費自炊中心+外食2回約30,000円
合計4人・4泊5日約212,000円

同じ行程をホテル泊+レンタカーで組むと、夏の道東はツイン2室で1泊3〜4万円かかるため宿泊費だけで12〜16万円になり、総額は25〜30万円程度が相場です。キャンピングカーは1台の料金に「宿と足」の両方が含まれるぶん、4人以上の家族旅行ほど差が開きます。逆に大人1〜2人の旅では差が縮むので、車内で過ごす時間そのものを楽しめるかで判断するとよいでしょう。

費用を抑えるコツは3つです。①出発日を平日にする(土日発より1日あたり2,000〜5,000円下がる会社が多い)、②連泊割引を使う(5日以上で5〜15%オフの設定が一般的)、③食材はスーパーでまとめ買いし、外食は「ここでしか食べられないもの」に絞る。逆に削らないほうがよいのは保険・補償のオプションです。オホーツクはエゾシカの飛び出しが多い地域で、免責補償(1日1,000〜2,000円程度)に入っておくと万一の際の自己負担が大きく変わります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 冬の網走までキャンピングカーで行くのは危険ではないですか?

道内のレンタル車は冬期スタッドレス標準装着で、旭川〜網走の幹線は除雪が行き届いています。危険度が上がるのは吹雪時の石北峠と夜間走行です。日没前に目的地へ着く行程にし、暴風雪警報が出た日は移動せず停滞する前提で予備日を1日入れておけば、初めての冬道でも計画は成立します。FFヒーター付きの車両を選べば、外気-15℃でも車内は20℃前後を保てます。

加えて、冬は窓の結露対策として吸水タオルを多めに、就寝時は換気口を少し開けて湿気を逃がすと朝の凍結が減ります。ワイパーを立てて駐車する、解氷スプレーとスノーブラシを常備するといった北海道の冬の基本も、レンタル会社の出発時レクチャーで確認しておくと安心です。

Q2. サンゴ草の見頃を外さないコツは?

能取湖のサンゴ草は例年9月中旬に色づき始め、9月20日〜30日前後がピークです。年により1週間程度前後するため、網走市観光協会が公開する色づき情報を出発前に確認してください。10月に入ると赤が褪せて茶色に近づきます。日程を固定できない場合は、9月第4週に網走泊を置くのが最も外しにくい組み方です。

Q3. 道の駅で寝泊まりしてもいいのでしょうか?

道の駅は宿泊施設ではなく、認められているのは運転疲労を回復するための休憩仮眠までです。椅子・テーブルの展開、サイドオーニングの使用、調理は避けてください。連泊や設営を伴う滞在はRVパークかキャンプ場で行うのがマナーです。このエリアはRVパーク網走レークサイドと湖畔キャンプ場が揃っているため、道の駅に頼らなくても行程は組めます。

Q4. サロマ湖で食べるべきものは?

サロマ湖はホタテとカキの産地です。ホタテは通年、カキは10月〜3月が旬で、道の駅サロマ湖や湖畔の直売所で殻付きが買えます。キャンピングカーなら買ってすぐキャンプ場で焼けるのが強みです。網走側では「オホーツク網走ザンギ丼」や、モヨロ鍋など地元定食も選べます。北見まで足を延ばすなら焼肉店が人口比日本有数の密度で並びます。

買い出しの補足として、殻付きの魚介を車内で調理する場合は、匂い対策に蓋付きのゴミ容器と消臭袋を用意してください。カセットコンロを使う調理はキャンプ場の炊事場か屋外で行い、車内では湯煎・電子レンジ調理に留めると退室時の清掃費リスクを避けられます。

関連記事・まとめ

網走・サロマ湖・オホーツクは、冬の流氷から秋のサンゴ草まで一年を通して目的が明確な旅先であり、宿の少なさと拠点間の距離を寝床ごと移動できるキャンピングカーが埋めてくれます。予約は流氷期(2月)と夏休み(7〜8月)が先に埋まるため、2〜3か月前の確保が確実です。あわせて次の記事も使ってください。

旭川・札幌発着のキャンピングカーレンタルの空き状況は、各店舗ページからカレンダーで確認できます。流氷・サンゴ草の見頃に合わせた日程が決まったら、早めに車両を押さえて計画を確定させましょう。

最後に計画のチェックポイントをまとめます。①目的の季節を決める(流氷なら2月、花なら7月、サンゴ草なら9月下旬)、②発着地を決める(時間優先なら女満別空港、費用優先なら旭川・札幌)、③泊地を先に押さえる(通年ならRVパーク網走レークサイド)、④運航・開花情報を出発1週間前に再確認する。この4点を押さえれば、オホーツクの旅は距離の長さほど難しくありません。

流氷観光砕氷船ガリンコ号・流氷ウォークの楽しみ方(冬)

オホーツク海の流氷は例年1月下旬から接岸が始まり、3月上旬ごろまで沿岸に残る。ただし年によって時期にばらつきがあり、暖冬の年は接岸が遅れたり期間が短くなることもある。旅の直前に「オホーツク流氷情報センター」の最新情報を確認する習慣をつけておきたい。

流氷観光砕氷船には大きく2種類ある。ガリンコ号は紋別港を拠点に運航する船で、2枚のアルキメデスドライブ(ドリルスクリュー)で氷を砕きながら進む独特の構造が特徴だ。船体が小さいぶん揺れが少なく、子どもや船酔いが心配な人にも比較的乗りやすい。所要約1時間、料金は大人3,500円前後(シーズンにより変動)。紋別は網走から北西へ約110km、車で1時間40分ほどかかる。

一方、網走港から出航するオーロラ号は大型砕氷船で、デッキが広く開放感がある。流氷の中を進む迫力は両者それぞれ異なる体験だ。網走に滞在拠点を置くなら、オーロラ号を軸に計画するほうが移動距離を節約できる。

流氷の上を歩く流氷ウォークは、ウェットスーツを着て実際に流氷の上に降り立つ体験ツアーだ。ウトロ(知床)発のツアーが有名で、所要2〜3時間、料金は8,000〜10,000円台が多い。知床と網走をセットで旅程に組むなら、ウトロで流氷ウォークをしてから網走に移動してオーロラ号に乗る、という組み合わせが充実した冬の旅になる。いずれのツアーも事前予約推奨で、週末・連休は早期完売することが多い。

流氷シーズン中の服装は防寒対策が最重要だ。船上では海からの冷たい風が直接当たる。フード付きのダウンジャケット・防水グローブ・厚手の靴下・ネックウォーマーを必ず用意したい。船内に暖房設備はあるが、デッキで流氷を観察したい場合は体感温度が−20℃を超えることもある。流氷ウォーク参加時はガイドが貸し出すウェットスーツを着込むため、下着類は速乾素材を選ぶとよい。

キャンピングカー駐車の観点では、ガリンコ号乗り場の紋別港周辺に大型駐車スペースがあり、オーロラ号乗り場の道の駅「流氷街道網走」にも大型車対応の駐車場が整備されている。ただし流氷シーズン中は混雑するため、朝早めに到着して駐車スペースを確保するのが賢明だ。冬の車中泊時はFFヒーターを稼働させながら駐車場で一夜を過ごすことになるケースもあるが、排気口が雪で塞がれないよう注意が必要だ。

博物館網走監獄・能取湖サンゴ草群落(秋)

網走を代表する通年観光地が博物館網走監獄だ。実際に使われていた監獄施設を博物館として保存・公開したもので、国の登録有形文化財に指定された建物が広大な敷地に並ぶ。旧木造五翼放射状舎房は日本最古級の獄舎建築で、一見の価値がある。開館時間は9:00〜17:00(最終入場16:00)、年中無休。入館料は大人1,500円前後。

駐車場は大型車対応の広いスペースが確保されており、キャンピングカーでも問題なく駐車できる。場内の見学には1.5〜2時間ほどかかるため、午前中に訪問して午後からサンゴ草へ移動するスケジュールが組みやすい。

能取湖サンゴ草群落は、9月上旬〜中旬に見頃を迎える。サンゴ草(アッケシソウ)は塩分のある湿地に育つ植物で、秋になると真っ赤に紅葉する。能取湖の湖岸に広がる群生地は規模・密度ともに日本最大級とされ、湖面と赤い絨毯が重なる光景は唯一無二だ。

見学スポットは網走市卯原内地区が中心で、湖畔沿いに遊歩道と駐車場が整備されている。乗用車の駐車スペースは比較的余裕があるが、大型車(バス・キャンピングカー)は専用スペースが限られているため、早朝や平日に訪問するか、臨時駐車場の案内看板を確認しながら進むとよい。シーズン中の週末は観光客が集中し、午前中でも混み合うことがある。

能取湖周辺はほぼ平坦で、自転車でも回れる距離感だ。キャンピングカーを駐車場に置いて、折りたたみ自転車で湖畔をゆっくり走る楽しみ方もある。自転車をキャンピングカーに積み込む方法やおすすめコースについてはサイクリング×キャンピングカー北海道旅ガイドに詳しくまとめている。湖岸の農道沿いには牧場も多く、牛の放牧風景と赤いサンゴ草が重なる秋の景色は、網走らしい穏やかさがある。

能取湖の近くには「ポーコタン」という地元産食材を使ったカフェ・レストランもあり、サンゴ草観光の後に立ち寄る旅行者が多い。湖と牧草地に囲まれたのどかな雰囲気の中で、オホーツク産の牛乳やチーズを使った料理が食べられる。

秋のオホーツクはサロマ湖のカキ・ホタテ出荷時期とも重なり、沿道の直売所で新鮮な海産物を手に入れやすい。キャンピングカーの車載コンロで調理するなら、この季節が食の面でも充実している。網走・北見・紋別エリアの秋は日中20℃前後まで気温が上がり、夜は10℃を下回る。重ね着できる衣類を準備しておくと、朝晩のキャンプタイムも快適に過ごせる。

サロマ湖・ワッカ原生花園(夏)

サロマ湖は面積151.8km²を誇る日本最大の汽水湖(海水と淡水が混じる潮汐湖)だ。網走から北西へ約60km、国道238号を走ると湖岸沿いの道が続く。カキとホタテの養殖が盛んで、湖畔の直売所や食堂では新鮮な貝類を手頃な値段で食べられる。夏場のキャンプ旅行者にとっては、鮮度の高い地元食材を手に入れられる絶好の立ち寄り地だ。夏休みの旅程全体を組む際は北海道キャンピングカーレンタル夏休み完全ガイドも参考にしてほしい。

ワッカ原生花園はサロマ湖の北西端、海とサロマ湖を隔てる細長い砂州の上に広がる国定公園だ。全長約20kmの砂州には250種以上の野生植物が自生しており、特に6月〜8月はハマナス・エゾスカシユリ・クロユリなど多種の花が咲き乱れる。園内はレンタサイクルや馬車で回れる遊歩道が整備されている。

ワッカネイチャーセンターの近くに駐車場があり、乗用車・大型車ともに駐車できるスペースが確保されている。ただしシーズン中(7〜8月)の週末は満車になることがあるため、早朝到着を心がけたい。花の種類と量のピークは7月上旬〜中旬で、時期を合わせて旅程を組むと見応えがある。

サロマ湖でのカヤックツアーも夏の人気アクティビティだ。穏やかな湖面はカヤック初心者にも乗りやすく、湖上から眺めるワッカの砂州や北オホーツクの丘陵は独特の開放感がある。地元のツアー会社が半日コース(5,000〜8,000円台)を提供しており、事前予約すれば当日から参加できる。

サロマ湖畔にはキャンプ場が複数あり、夏場の利用者が多い。「キムアネップ岬キャンプ場」は湖岸に張り出したような立地で、水面を眺めながら過ごせる。「浜佐呂間キャンプ場」は施設が整っており、電源サイトも備える。いずれもキャンピングカーの乗り入れに対応しているが、夏の繁忙期は予約をとっておくと安心だ。

サロマ湖周辺の道路は平坦で走りやすく、湖を反時計回りに一周するドライブは約80kmとほどよい距離感だ。途中の道の駅「サロマ湖」で地元産品や観光情報を入手できる。道の駅にはソフトクリームや海産物加工品の売店もあり、ドライブの休憩スポットとして使い勝手がよい。

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著者情報

コンテンツ作成日: 2026-07-08 / 最終更新日: 2026-07-16

執筆・監修: 北海道キャンピングカーレンタル事務局

確認方針: 公式情報優先 / 不明値は断定しない / 変更は順次更新

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