2026.07.14 更新

定山渓をキャンピングカーで巡る旅|札幌近郊の温泉渓谷を拠点泊で楽しむ完全ガイド【2026年版】

札幌市街から国道230号を南へ約30km、車で1時間も走れば豊かな渓谷が広がる定山渓に着く。温泉街、紅葉、豊平川の清流、そして豊平峡ダム湖——これだけの自然と観光資源が揃いながら、道内有数の都市・札幌からわずか1時間圏内にある場所はほかにない。

キャンピングカーで北海道を旅するなら、定山渓は「1泊目の拠点」としてうってつけの場所だ。新千歳空港でキャンピングカーを借りてすぐ向かえる距離にあり、ここを起点に支笏湖、小樽、ニセコ方面へと周遊を広げられる。週末1〜2泊の旅程でも十分に楽しめる密度がある。

この記事では、定山渓をキャンピングカーの拠点として使う際に知っておきたいアクセス情報、駐車・P泊事情、日帰り入浴できる温泉施設、季節別の見どころ、そして周遊ルートの接続まで、実際に旅する視点からまとめた。

定山渓がキャンピングカー拠点に向く理由

定山渓の最大の魅力は「札幌に近い」という一点に尽きる。新千歳空港から北広島・札幌を経由して約1時間20分。レンタル会社で車を受け取り、スーパーで食材を買い込んでから向かっても、昼過ぎには温泉街に到着できる。長距離フェリーや飛行機で体力を消耗した初日の宿泊地としても無理がない。

温泉が豊富な点もキャンピングカー旅との相性がいい。定山渓温泉は「源泉かけ流し」の宿が多く、日帰り入浴を受け付けている施設もある。車内で自炊した夜、温泉でさっぱりしてから就寝する——この流れが定山渓では自然に組める。

周囲の地形も見逃せない。豊平川沿いの渓谷は四季を通じて表情が変わり、河畔を散歩するだけでも絵になる景色が続く。観光施設の「二見公園」や「河童淵」は徒歩圏内にあり、車を停めてぶらぶら歩くだけで半日は過ごせる。都市部の喧騒を離れながらも、コンビニやスーパーには10〜15分で出られる立地も助かる。

さらに、定山渓を中継点とすれば北海道全域への移動が組みやすい。南へ向かえば支笏湖、西へ抜ければ小樽・積丹、南西方向にはニセコや洞爺湖がある。「1泊目に定山渓、2泊目以降はさらに奥へ」という行程が非常に組みやすい場所だ。

定山渓までのアクセスと道中の立ち寄りスポット

新千歳空港を出発するなら、道央自動車道・札幌南ICから国道230号に入るルートが最短だ。途中の「石山」エリアには大型スーパーやホームセンターが集まっており、食材・日用品の調達に便利。定山渓に入る前にここで買い物を済ませておくといい。温泉街の中にも小さな商店はあるが、品揃えは限られる。

国道230号を南下していくと、徐々に両側の山が迫り、道路が渓谷沿いに変わっていく。定山渓ダム(豊平峡ダム)の手前には「豊平峡温泉」があり、ここで一度立ち寄り入浴するのもいい。温泉街の中心部より少し手前に位置するため、チェックイン前の時間調整にも使いやすい。

定山渓温泉街を過ぎると、道は豊平峡ダムへと続く。ただし、ダム湖(定山湖)へのマイカーでの乗り入れは季節によって規制されており、電気バス(シャトルバス)に乗り換えが必要な場合がある。運行期間は例年5月下旬〜11月上旬ごろで、料金は大人往復900円前後(目安)。キャンピングカーを駐車場に停め、バスで湖畔まで向かう形になる。駐車場は無料で、大型車も駐車できるスペースがある。

道中の立ち寄りポイントとして覚えておきたいのが「札幌芸術の森」だ。定山渓の手前、南区にある屋外彫刻が並ぶ公園で、広い駐車場があり、キャンピングカーでも入りやすい。時間に余裕があれば昼過ぎに立ち寄り、のんびりと歩いてから定山渓へ向かうといい。

車中泊・P泊できる場所とRVパーク事情

定山渓エリアでのキャンピングカー泊の選択肢は、大きく「RVパーク・キャンプ場」と「道の駅・無料駐車場」に分かれる。

温泉街の中心部に近い場所での車中泊は、施設によって対応が異なる。一部の温泉ホテルや旅館が駐車場を有料で開放しているケースもあるが、事前確認が必須だ。「泊まれる場所があるだろう」と当日に期待するのは危険で、予約なしでは止められない施設がほとんどだと思っておいたほうがいい。

比較的利用しやすいのが、定山渓から少し外れた「豊平峡温泉」周辺の駐車場だ。温泉施設の利用者向けに広い駐車場があり、大型車でも転回しやすい。ただし、施設を利用しない純粋な車中泊は認められていない場合があるため、必ず利用前に施設へ確認すること。

定山渓エリアには現時点(2026年)で正式なRVパーク(日本RV協会認定)は整備されていない。そのため、南区の「道の駅 あいろーど厚田」(小樽方面)や、支笏湖方面のキャンプ場を組み合わせて行程を組む旅行者も多い。

定山渓周辺で泊まりたい場合、現実的な選択肢は以下のようになる。

  • 豊平峡温泉の駐車場(施設利用が前提・要確認)
  • 二見公園周辺の河川敷(禁止区域でないかを確認のうえ利用)
  • 定山渓自然の村(キャンプサイトあり・オートキャンプ場として利用可)
  • 支笏湖畔のキャンプ場(支笏湖温泉野営場 など)を拠点にして定山渓を日帰りで訪れる

「定山渓自然の村」は札幌市が運営するアウトドア施設で、キャンプ場・コテージ・体験施設が揃う。オートキャンプサイトもあり、電源付きサイトも一部用意されている。定山渓温泉街からは車で5〜10分程度の距離なので、ここを拠点に温泉街へ出かける使い方がしやすい。予約は公式サイトから可能で、夏季は週末の早期予約が必要だ。

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日帰り入浴できる温泉施設と時間・料金の目安

定山渓温泉では複数の旅館・ホテルが日帰り入浴を受け付けている。代表的な施設をまとめたが、営業時間・料金・受付終了時刻は施設ごとに変動するため、訪問前に必ず公式サイトや電話で確認してほしい。

豊平峡温泉

定山渓温泉街から少し手前、国道230号沿いにある日帰り温泉専門施設。源泉かけ流しの内湯・露天風呂があり、インドカレーが名物の食堂も併設している。営業時間は10:00〜22:00ごろ(目安)、入浴料は大人1,000円前後(目安)。広い駐車場があり、キャンピングカーでもアクセスしやすい。

ホテル鹿の湯

定山渓温泉街の中心部にある老舗ホテル。日帰り入浴を受け付けており、露天風呂から豊平川の渓谷を眺められる。受付時間は午後のみ(目安:13:00〜20:00前後)で、タオルは持参するか有料レンタル。料金は大人1,000〜1,500円前後(目安)。

定山渓グランドホテル 松の湯

温泉街の中核にあるリゾートホテルで、大浴場・露天風呂ともに規模が大きい。日帰り入浴の受付時間・料金は時期によって変わるため、公式サイトで要確認。駐車場は旅館利用者優先となる場合があり、混雑時は周辺の公共駐車場を利用すること。

定山渓の温泉は基本的にナトリウム塩化物泉で、肌がすべすべになるタイプ。疲労回復・冷え性・神経痛などに効果があるとされる。夜に一度入浴したあと、翌朝早めにもう一度——という使い方をするキャンピングカー旅行者も多い。

なお、定山渓温泉街には足湯スポットもいくつかある。「定山渓グランドホテル西館」前の足湯や、「二見公園」近くの無料足湯は誰でも気軽に利用できる。温泉街を散歩しながら立ち寄るだけでも、十分リフレッシュできる。

季節別の見どころとモデル行程

定山渓は一年を通じて楽しめるが、季節によって景観と旅の組み立て方がかなり変わる。

春(5月〜6月):新緑と豊平川の清流

雪解けが進む5月、渓谷は一気に緑色に染まる。豊平川の水量が増し、川沿いの遊歩道から眺める渓流は迫力がある。豊平峡ダムの放流も時期によっては見られる。気温はまだ低め(朝晩は5〜10℃前後)なので、暖房機能付きのキャンピングカーが快適だ。

6月になると気温も上がり、キャンプ場の本格シーズンが始まる。定山渓自然の村も6月から予約が埋まりやすくなるため、週末泊は早めの予約を。

夏(7月〜8月):北海道の避暑地として

札幌市街が30℃を超える真夏日でも、定山渓は山に囲まれているため気温が2〜3℃低い。エアコンなしでも過ごせる日が多く、キャンピングカー泊との相性がいい。夏は観光客が最も多い時期で、温泉街の駐車場も混雑する。豊平峡ダムへの電気バスも運行中で、ダム放流の見学ができる。

夏のモデル行程(1泊2日):

  • 1日目:新千歳空港でキャンピングカー受取 → 石山エリアで食材購入 → 豊平峡温泉で入浴 → 定山渓自然の村でキャンプ泊
  • 2日目:朝の豊平川散歩 → 豊平峡ダムを電気バスで見学 → 温泉街の足湯でひと息 → 支笏湖方面へ移動

秋(9月〜10月):紅葉シーズンが最大の見どころ

定山渓の紅葉は例年10月上旬〜中旬がピーク。豊平峡ダム湖を囲む山々が赤・黄・橙に染まる景色は北海道屈指の絶景とされ、週末は多くの観光客が訪れる。豊平峡ダムへの電気バスは11月上旬ごろまで運行しており、紅葉シーズン中は臨時便が増便されることも多い。

紅葉期間中はキャンプ場・温泉ともに予約が取りにくくなる。1〜2か月前からの予約が安心だ。気温は朝晩で5〜10℃まで下がることも珍しくないため、キャンピングカーの暖房設備は必須。焚き火が楽しめるキャンプサイトを選べば、夜の冷え込みも逆に旅の醍醐味になる。

冬(11月〜4月):雪見温泉を楽しむ

定山渓は積雪があり、冬季は渓谷が雪に覆われる。「雪見露天風呂」を楽しめる季節でもあり、温泉目当てで訪れる旅行者も多い。ただし、キャンピングカー泊は寒冷地対応の装備が必要で、キャンプ場の多くは冬季休業する。冬の定山渓をキャンピングカーで旅するなら、FFヒーター搭載・防寒装備を確認したうえで、宿泊場所の確保を事前に済ませてから向かうこと。

冬季は豊平峡ダムへの電気バスが運休するため、ダム湖への立ち入りはできない。温泉と渓谷の雪景色に集中した旅程を組むといい。

定山渓観光の注意点とマナー

定山渓を旅するなら、いくつか知っておきたいことがある。

駐車場の混雑について

温泉街周辺の駐車場は、夏・紅葉シーズンの週末は午前中から満車になることが多い。特に豊平峡ダムへの電気バス乗り場近くの駐車場は、10時前後には混雑が始まる。早朝8〜9時台に到着して先に駐車場を確保し、ダム見学→温泉入浴の順で動くと渋滞を避けやすい。

キャンピングカーは通常の乗用車より車体が大きく、縦列駐車や狭い駐車場への入庫が難しい場合がある。定山渓自然の村や豊平峡温泉の駐車場は比較的広く、大型車での転回もしやすい。温泉街中心部の施設駐車場は敷地が狭いところもあるため、事前に大型車対応かどうかを確認しておくことをすすめる。

キャンピングカーのゴミ処理

定山渓温泉街には旅行者向けのゴミ捨て場は基本的に設置されていない。道の駅や一部のキャンプ場ではゴミの処理に対応しているが、施設によってルールが異なる。旅行中に出たゴミは分別して持ち帰るか、宿泊したキャンプ場の指定ゴミ捨て場を利用すること。温泉街や駐車場にゴミを放置するのは厳禁だ。

給水・排水について

キャンピングカーの水タンクへの給水は、定山渓自然の村のキャンプサイトで対応している(サイトによる)。温泉街の施設での給水は原則として認められていない。道内を旅する際は、スーパーや道の駅での水補充のタイミングを計画的に組み込んでおくといい。排水については、グレー水(生活排水)を駐車場や河川に垂れ流すことは禁止されており、キャンプ場の排水設備を利用すること。

定山渓から周辺エリアへの周遊ルート

定山渓は北海道内の主要観光地への「出発点」としても使いやすい。3方向の接続ルートを整理した。

支笏湖方面(定山渓から約50分)

国道453号を南東へ走ると、透明度の高い支笏湖に出る。支笏湖畔には複数のキャンプ場があり、定山渓の翌日の宿泊地として組みやすい。支笏湖からはさらに洞爺湖・登別方面へのアクセスも良好で、道南周遊の入口になる。

小樽・積丹方面(定山渓から約1時間〜1時間30分)

定山渓から国道393号(メープル街道)を経由すると小樽に出られる。この道は秋の紅葉が美しく、ドライブルートとしても人気だ。小樽から積丹半島を回って岩内・ニセコへと続けるルートは、キャンピングカー旅の定番コースの一つ。

ニセコ・倶知安方面(定山渓から約1時間30分)

国道230号を南へそのまま走り続けると中山峠を越えてニセコ・倶知安に出る。中山峠の展望台からは羊蹄山が見え、天気がいい日は絵葉書のような景色を楽しめる。ニセコには温泉・キャンプ場が多く、定山渓からの移動日数が短くても十分楽しめる。

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よくある質問(FAQ)

定山渓でキャンピングカーを停めて泊まれる場所はありますか?

温泉街の中心部には正式なRVパークはありません。最も使いやすいのは「定山渓自然の村」のオートキャンプサイトです(事前予約必須)。豊平峡温泉の駐車場を利用したい場合は、施設への事前確認が必須。

豊平峡ダムへはキャンピングカーで行けますか?

ダム湖(定山湖)へのマイカー乗り入れは、シーズン中(5月下旬〜11月上旬ごろ)は規制されています。駐車場にキャンピングカーを停め、電気バス(シャトルバス)に乗り換えてダムへ向かう形になります。駐車場は無料で、大型車も停められるスペースがあります。

定山渓の日帰り入浴の料金はどのくらいですか?

施設によって異なりますが、大人1,000〜1,500円前後が目安です。豊平峡温泉は比較的リーズナブルで1,000円前後(目安)から利用できます。営業時間・料金は変更されることがあるため、訪問前に各施設の公式サイトや電話で確認してください。

新千歳空港からキャンピングカーで定山渓まで何時間かかりますか?

道央自動車道・札幌南IC経由で1時間20〜30分が目安。石山エリアで買い物をする場合は30〜40分ほど追加で見ておくといいでしょう。夏季の週末は札幌市街の渋滞で時間がかかることもあります。

冬の定山渓にキャンピングカーで行くことはできますか?

走行自体は問題ありませんが、積雪・凍結があるためスタッドレスタイヤは必須。キャンプ場の多くは冬季休業するため、宿泊場所の確保が難しくなります。FFヒーター搭載の寒冷地対応車を選び、宿泊場所を事前に確認してから訪れることを強くすすめます。

定山渓を拠点に日帰りで行ける場所はどこですか?

支笏湖(約50分)、小樽(約1時間〜1時間30分)、ニセコ・中山峠(約1時間30分)が日帰りで行き来しやすい距離です。道内の主要観光地へのアクセス拠点として非常に使いやすい位置にあります。

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著者情報

コンテンツ作成日: 2026-07-13 / 最終更新日: 2026-07-14

執筆・監修: 北海道キャンピングカーレンタル事務局

確認方針: 公式情報優先 / 不明値は断定しない / 変更は順次更新

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