2026.10.05 更新

冬の北海道旅行、靴と持ち物はこれで足りる?札幌の転倒搬送2,060人と、出発前のチェックリスト

雪が積もった札幌の歩道。植え込みと電話ボックスが雪に埋もれている

札幌市消防局によると、2025-26年の冬(11月〜3月)に、札幌市内で雪道の自己転倒により救急搬送された人は2,060人でした。

このうち868人が12月に集中しています(札幌市消防局・令和7年度「雪道の自己転倒」搬送概要、速報値、2026-10-05確認)。雪のない地域から来た旅行者は、冬の道の滑りやすさを知らないまま歩き始めるので、靴の選び方で差が出ます。

先に結論を書きます。普通のスニーカーは、雪や氷に覆われた歩道では滑ります。数日の旅行なら、今の靴に付ける着脱式の滑り止めを1つ足すのが、費用も荷物も軽く済む選び方です。

長く歩く日が多いなら、現地で冬靴を買う手もあります。この記事は、靴と滑り止めから、持ち物のチェックリスト、車で回る人が足すものまでを、検索で多い疑問の順に並べました。

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冬の北海道の道はどれくらい滑る?札幌では1冬に2,060人が転んで救急搬送されています

札幌市消防局は年度ごとに、雪道の自己転倒による救急搬送を月別に公表しています。

2025年度(令和7年度)の月別は、11月43人、12月868人、1月472人、2月599人、3月78人で、合計2,060人でした(令和7年度の搬送概要、2026年3月31日時点の速報値、2026-10-05確認)。

月搬送人員(2025年度)
11月43人
12月868人
1月472人
2月599人
3月78人
合計2,060人
出典: 札幌市消防局・令和7年度「雪道の自己転倒」搬送概要(https://www.city.sapporo.jp/shobo/kyukyu/yukimiti/documents/yukimichi.pdf)、2026-10-05確認。速報値

場所は道路(横断歩道・交差点・歩道・歩道橋を含む)が1,641人で、全体の79.7%でした。軽症が63.2%、中等症が35.2%、重症が1.6%で、死亡は0人です(同じ搬送概要、2026-10-05確認)。

つまり、転ぶ場所はほとんどが観光客も歩く普通の歩道で、多くは歩けなくなるほどのけがではなくても、旅行の予定は崩れます。

年によって人数は動きます。2024年度は1,869人、2023年度は1,887人でした(札幌市消防局の令和6年度・令和5年度の搬送概要、2026-10-05確認)。年度が違っても、12月から2月に集中する形は同じです。

普通のスニーカーで大丈夫?街を少し歩くだけでも不安が残ります

冬の歩き方を発信しているウインターライフ推進協議会の「転ばないコツおしえます。」には、「雪みちにスニーカーや皮底の靴は適しません」と書かれています。不安定なハイヒールも危険とされています(同協議会・冬靴の選び方、2026-10-05確認)。

空港から電車に乗って札幌駅前を少し歩くだけ、という日でも、踏み固められた歩道は氷のように滑ることがあります。スニーカーで行くなら、次の節の滑り止めを必ず足してください。

旅行者にとって難しいのは、凍っている場所が見た目で分かりにくいことです。

同協議会は、雨が凍った薄い氷の膜は路面が黒っぽく見えるため「ブラックアイスバーン」と呼ばれる、と説明しています(同協議会・滑りやすいのはいつ?、2026-10-05確認)。濡れているだけに見える道を、乾いた道と同じ速度で歩かないことです。

どんな靴なら歩ける?冬靴の3条件と、滑りにくい靴底の4タイプ

札幌市消防局のリーフレットは、雪道に適した靴の条件として、防滑性(靴底が滑りにくい)、防水性(水がしみこまない)、保温性(中がいつも暖かい)の3つを挙げています(札幌市消防局・雪道転倒防止リーフレット、2026-10-05確認)。

ウインターライフ推進協議会も同じ3条件を満たす靴を「冬靴」と呼び、北海道では靴販売店などで売られていると案内しています(同協議会、2026-10-05確認)。

靴底は4タイプに分けて説明されています。得意な路面と注意点が違うので、表で並べます。

靴底のタイプ特徴注意点
ピン・金具付き先の尖った金属が固い氷に刺さるじゅうたんで引っかかる。地下街や建物内のタイルの床では滑りやすい
深い溝のある底ギザギザの深い溝で路面をつかむ溝に雪が詰まると滑る。トレッキングシューズのように底が固いものは、溝が深くてもつるつる路面で滑りやすい
軟らかいゴム底路面に密着して滑りにくい協議会は、さまざまな路面に有効と案内
滑り止め材入りゴム底混ぜた材料がヤスリのように路面をひっかく協議会は、さまざまな路面に有効と案内
出典: ウインターライフ推進協議会「冬靴の選び方」(https://tsurutsuru.jp/kotsu5.html)、2026-10-05確認

同じページには「あらゆる路面に対応できる、滑らない靴はありません」とあり、買うときは自分が歩く路面をお店の人に話して相談するよう勧めています(同ページ、2026-10-05確認)。

つるつる路面にはピン・金具付きか深い溝の底が向き、ゴム底は幅広い路面に使える、というのが協議会の整理です。

旅行は数日だけ。冬靴を買うか、今の靴に滑り止めを付けるか

協議会の旅行者向けの案内では、雪国に住んでいない人が冬の北海道を旅行するとき最も不安になるのが「足もとの備え」だと書かれています。

北海道に着いてすぐ冬靴を買うこともできますが、数日の旅行なら、自分の靴に装着できる着脱式の「靴用アタッチメント」をすすめています(同協議会・靴用アタッチメント、2026-10-05確認)。

アタッチメントはゴムバンドやマジックテープで靴底に固定するタイプが大多数で、鞄に入れて持ち運べます。種類は、つま先だけを覆う「つま先型」と、足裏全体を覆う「全面型」の2つです。

項目つま先型全面型
覆う範囲つま先部分足裏全体
向いている靴かかと面が狭い婦人靴など靴底が広く平らなスニーカーや紳士靴
出典: ウインターライフ推進協議会「靴用アタッチメント」(https://tsurutsuru.jp/kotsu6.html)、2026-10-05確認

どちらにも、金属ピン付きとピンなしがあります。ピン付きは建物の中で付けたまま歩くと逆に滑るため、屋内に入る前に外す必要があります。ホテルのロビーや駅の床、商業施設を歩くときは、毎回外す手間が出ることを知ったうえで選んでください。

選ぶときの目安として、協議会は着脱が容易、収納が手軽、持ち運びが簡単、履き心地がよい、丈夫で長持ち、の5点を挙げています(同ページ、2026-10-05確認)。

一方、現地で買う冬靴は、雪の中を長く歩く日が多い旅なら選択肢に入ります。冬靴は、雪道では安心ですが、荷物は増えます。旅の行程が札幌の街歩きと温泉中心なら、アタッチメントで足りることが多く、雪原や山道を歩く行程があるなら、冬靴や冬用ブーツを検討する価値があります。

滑り止めはどこで買う?借りられる?2026年のさっぽろ雪まつりでは貸出がありました

ウインターライフ推進協議会は2026年2月のさっぽろ雪まつりで、大通会場のJ:COMひろば(1丁目)に「滑らん体験!雪まつり」を設け、靴の裏に付けるアタッチメントのレンタルを行いました。

日時は2月7日(土)・8日(日)の10時から16時です。雪のない地域から来る人の転倒を防ぐのが目的と説明されています(北海道開発技術センター・ウインターライフキャンペーン2026のプレスリリース、2026-10-05確認)。

2027年の雪まつりで同じ貸出があるかは、現時点で公表を確認できていません。行く人は、協議会の「転ばないコツおしえます。」で最新の告知を見てください。雪まつりの会期や会場の駐車場事情は、冬のイベント14件の会期カレンダーにまとめています。

買う場合について、協議会は「大きなお店では、さまざまな形状のアタッチメントが販売されています」と書いています(同協議会・靴用アタッチメント、2026-10-05確認)。

私たちが確認した範囲では、通年で貸し出す窓口は見つかりませんでした。借りる前提で出発すると当てが外れる可能性があるため、持っていくか、着いてから買うかを決めておくと安心です。

すでに冬靴をお持ちでも、ピン付きのアタッチメントを足すかどうかは、行く場所で決まります。札幌の地下街を行き来する日が多いなら、ピンなしのほうが取り回しは楽です。

いつ・どんな日が滑りやすい?12月と、気温が上下したあとの朝は特に注意

ウインターライフ推進協議会は、札幌では冬を通して12月に転倒でけがをする人が最も多い傾向がある、と説明しています。

理由として、気温が0℃前後の日が多く凍っているかどうかの判断が難しいこと、冬の初めで市民が凍結路面に慣れていないことをあげています(同協議会・滑りやすいのはいつ?、2026-10-05確認)。2025年度の868人という12月の人数とも合います。

特に転ぶ人が増える日として、積雪が十分あるところで気温がプラスに上がりその後マイナスに下がった日、真冬に雨が降りその後マイナスに下がった日が挙げられています(同ページ、2026-10-05確認)。

天気予報で「気温が上がる」「雨」と出た翌朝は、いつもより歩幅を狭くしてください。

歩き方は、札幌市の案内では次の3つです。歩幅を小さくする、重心を前に置いて靴裏全体を路面につける、急がず余裕をもって歩く。

靴裏全体をつける歩き方は「すり足」のようなものですが、完全に擦ると、つまずく原因になるため、軽く足を浮かせます(札幌市消防局・雪道の自己転倒ページ、2026-10-05確認)。

同じページには、午前7時から正午頃は通勤や通学で人が多く、転倒の搬送も多くなる傾向があると書かれています。札幌には、翌朝7時から10時の歩道の滑りやすさを3段階で予測する「つるつる予報」もあり、前日の夜に見ておく使い方ができます。

手の使い方も見直してください。協議会は、荷物で両手がふさがっていると反射的に身を守れない、ポケットに手を入れて歩くとけがにつながる、急ぐと転びやすい、と注意しています(同協議会・転びやすい人はこんな人、2026-10-05確認)。

背負えるリュックにして、手袋で手を温めるのが旅行者の備えです。

服装は月別の気温の記事で。靴まわりで押さえるのは靴下と手袋

服装は、行く月で変わります。

気象庁の平年値(例年の目安で、当日の予報ではありません)では、札幌の12月は日最高2.0℃・日最低-4.0℃、1月は日最高-0.4℃・日最低-6.4℃です(気象庁1991〜2020年平年値、検証済みデータで2026-09-24確認。気象庁・札幌の月別平年値)。

旬ごとの気温や、地域別の服装は、11月の気温と服装と11〜2月の気温と車中泊の装備に任せます。この記事では、靴まわりだけ先に決めておきます。

靴下は厚手を2足以上、手袋は荷物を持ちやすい薄手と防寒用の2種類があると、濡れたときに替えが利きます。協議会は、防寒を怠ると寒さで体がこわばり動きが鈍くなる、とも書いています(同協議会、2026-10-05確認)。

冬の北海道旅行の持ち物チェックリスト:靴・足まわりと手荷物

ここまでの内容を、そろえる順にまとめました。服装の大物は月別の記事で決め、ここでは靴まわりと、旅行者が忘れやすい小物を挙げます。

分類持ち物選ぶ目安
靴冬靴か、防水で底の滑りにくい靴防滑・防水・保温の3条件(札幌市消防局のリーフレット)
足まわり靴用アタッチメント(つま先型か全面型)自分の靴の底の形に合わせる。ピン付きは屋内で外す
足まわり厚手の靴下2足以上濡れたときの替え
手まわり手袋2種類、背負えるリュック両手をあけて歩く
小物アタッチメントの収納袋屋内で外したものを入れる
情報札幌のつるつる予報前日の夜に翌朝の路面を見る
出典: 札幌市消防局リーフレット(https://www.city.sapporo.jp/shobo/kyukyu/yukimiti/documents/chirashi.pdf)、ウインターライフ推進協議会(https://tsurutsuru.jp/kotsu6.html)、2026-10-05確認
  • 靴は、防滑・防水・保温の3条件を見て決めた
  • 靴用アタッチメントを持った(ピン付きなら、屋内で外すと決めた)
  • 厚手の靴下を2足以上入れた
  • 手袋と、両手があくリュックを用意した
  • 服装は行く月の気温の記事で確認した
  • 出発前夜に札幌の「つるつる予報」を見る予定を入れた
  • 雪まつりに行くなら、協議会のレンタル告知を確認した

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車で回る人は、靴のほかに何を足す?運転と車中泊の記事へ

レンタカーやキャンピングカーで回る旅でも、靴の話は変わりません。駐車場から店や展望台まで歩く距離は、歩道と同じ氷の路面だからです。

札幌市消防局の2025年度の統計でも、駐車場内(住宅敷地内を除く)で転んだ人が35人いました(令和7年度の搬送概要、2026-10-05確認)。

車で回る人が足す持ち物は、運転と車中泊の記事に分かれています。雪道の走り方と防寒は冬のキャンピングカードライブ完全ガイド、雪道・凍結・暖房の不安は冬の北海道をキャンピングカーで旅する前の不安解消、夜の寒さは冬の車中泊で暖かく眠る確認事項を見てください。

タイヤの時期はスタッドレスタイヤの交換時期、冬に通れない道路は冬季通行止めの道路と迂回ルートで確認できます。出発が11月に近い人は、初雪の時期をまとめた北海道の初雪の平年値も合わせて見ると、靴をいつから冬仕様にするか決められます。

よくある質問(FAQ)

冬の北海道は、普通のスニーカーで大丈夫ですか?

ウインターライフ推進協議会は「スニーカーや皮底の靴は適しません」としています。スニーカーで行く場合は、着脱式の滑り止めを付けてください(2026-10-05確認)。

どんな靴なら歩けますか?

防滑・防水・保温の3条件を満たす「冬靴」です。靴底はピン・金具付き、深い溝、軟らかいゴム、滑り止め材入りゴムの4タイプがあり、あらゆる路面に対応する靴はないため、買うときはお店で相談します(2026-10-05確認)。

数日の旅行でも冬靴を買うべきですか?

数日なら、自分の靴に付ける靴用アタッチメントを協議会はすすめています。雪の中を長く歩く行程があるなら、冬靴も選択肢です(2026-10-05確認)。

滑り止めは旅先で借りられますか?

2026年2月のさっぽろ雪まつりでは、大通会場で協議会がアタッチメントを貸し出しました。2027年の実施は未発表で、通年の貸出窓口は確認できていません。協議会のサイトで最新の告知を見てください(2026-10-05確認)。

いつの時期が一番滑りやすいですか?

札幌では12月が最も多い傾向があります。2025年度の救急搬送は12月が868人で、月別で最多でした。雨や気温の上下のあとの朝も要注意です(2026-10-05確認)。

車で回るなら、靴の準備は要らないですか?

要ります。駐車場内でも2025年度に35人が転んで救急搬送されました。車の装備は運転と車中泊の記事で確認してください(2026-10-05確認)。

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アイキャッチ写真: daita saru「Sidewalk Snow, Susukino, Sapporo – Jan 23, 2014」(CC BY 2.0、Wikimedia Commons)

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著者情報

コンテンツ作成日: 2026-10-12 / 最終更新日: 2026-10-05

執筆・監修: 北海道キャンピングカーレンタル事務局

確認方針: 公式情報優先 / 不明値は断定しない / 変更は順次更新

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